2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧
○半袖へギヤー切り替え五月尽 (はんそでへギヤーきりかえごがつじん) 明日から62円 郵便はがきが6月1日から62円になります。日常的に、はがきをよく利用する方だから10円の値上げは抵抗を感じます。まだ、52円のはがきが抽斗の中に20枚近くあ…
○洗ってもあらっても手に蕗の灰汁 (あらってもあらってもてにふきのあく) 蕗の佃煮 摘んできた蕗を車から出してみると、大きなナイロン袋2個に一杯詰まっていました。 シートを庭に広げて、洗った物をひとまずそこに置いて後は台所で処理をすませました。…
○闘牛の逃げ出して来ぬ青葉風 (とうぎゅうのにげだしてきぬあおばかぜ) 闘牛が逃亡 宇和島市営闘牛場から闘牛大会で負傷した闘牛が逃走。牛は治療後ではあったということですが、900キロもある巨体で興奮していた模様。 しばらくして、闘牛は何時もの場…
○新聞に枇杷包まれて届きけり (しんぶんにびわくるまれてとどきけり) 枇杷の実 方々で枇杷の実がたわわに稔っています。 化粧箱に並べられて超高級な枇杷もありますが、そこら辺に稔っている枇杷は新聞紙にくるまれる位いが最適なのでしょう。新聞紙は暖か…
○老鶯のをのれ忘れし谷渡り (ろうおうのおのれわすれしたにわたり) 石鎚スカイライン 2日目は石鎚スカイラインを通って、土小屋へでました。土小屋の前の駐車場は登山客の車で満杯です。車の前や後ろでカラフルな登山装備に身繕いすると、三々五々登山口…
○金曜の山に向かへば緑雨かな (きんようのやまにむかえばりょくうかな) 山遊 雨のために延ばしていた新樹を楽しむ小旅行に出発しました。 西条から寒風山トンネルを抜けて、高知県へ。 国道33号〜国道440号〜地芳峠〜天狗高原 天狗高原 高原の尾根は…
○雨の日の蛍袋の涙かな (あめのひのほたるぶくろのなみだかな) 雨の二日目 印象としては、蛍袋には雨が似合うように思います。いつも首を項垂れているから...。
○蒼白く人形眠る五月の海 (あおじろくにんぎょうねむるごがつのうみ) 絵画教室 昨日は「お絵かき」の日でした。絵画教室なんて恥ずかしくて、、。クレヨンやクレパスでまるで幼稚園児のように自由に描いているのですが、案外楽しいんです。 近在に趣味で油…
○網戸より山風入れば海へ抜く (あみどよりやまかぜいればうみへぬく) 風を入れる ○てふてふうらからおもてへひらひら という山頭火の句を思い出しました。二階の机に座って、首を左に向けば山、右に回せば海が臨めます。風を蝶に置き換えればそんな表現が…
○稚き田苗は水に背伸びせり (いとけなきたなえはみずにせのびせり) 田植え この土日で田んぼの予定地はほとんど田植えが終了したようです。育苗は農協がしてくれるし運ばれてきた苗を植え付けるだけです。都合によってはそれすら農協の職員がやってくれる…
○手賀沼の一羽となりて夏の鴨 (てがぬまのいちわとなりてなつのかも) 千葉の手賀沼 ○汝を問へばいまも一羽の通し鴨 秋甫 ○偲ぶればいま手賀沼の通し鴨 秋甫 私たち家族にとって千葉の手賀沼は忘れがたい所であります。あれは葉桜の深い緑が風にそよいで爽…
○酢漿草や「家族はつらいよ」犬の鼻 (かたばみや「かぞくはつらいよ」いぬのはな 山田洋二監督作品 今週は家の周りの草取りをほとんど毎日しました。、雑草のなかでも一番はびこって手に余ったのはこの酢漿草だったのです。地面にしっかり根を張って広がっ…
○田の神を立たせて水の張られけり (たのかみをたたせてみずのはられけり) 田の神 朝の散歩道に、田植えの準備で水の張られた田圃がありました。丁度田圃の真ん中に田守の神さまをお祀りした祠があって、それが水の上に厳かに現れていました。 いつ、誰がそ…
○塀に来て天道虫騙しばかり (へいにきててんとうむしだましばかり) 塀の虫 2,3日前から庭の木をきったり、草をひいたりしていると、塀に虫の幼虫がびっしりひっつくようになりました。天道虫の幼虫のようです。 どうやら今年は、この種が大繁盛するのか…
○柿の花侏儒の頭蓋と鬼房は (かきのはなしゅじゅのずがいとおにふさは) 侏儒の言葉 佐藤鬼房の句に ○柿の花地に落ち侏儒の頭蓋なる というのがあります。柿の花が受精して小さな実をつけた形は人の頭蓋のように見えます。それを侏儒の頭蓋と表現したのです…
〇老鶯のケキョケキョケキョを聞いてをり (ろうおうのけきょけきょけきょをきいてをり) 谷わたり この頃、朝一番に山の方から「ケキョケヨケキョ」という鳥の声がします。それが老鶯などと名前をつけられた鶯だってことは、時に忘れたかのように、ホーと付…
○母でありマリアでなくて聖母月 (ははでありマリアでなくてせいぼづき) 5月はマリアの月 フランスの旅で親しく会話をした幾組かのご夫婦の中に、バスの中で咳き込んでいた私に通路の向こうから飴を差し出してくれた奥さんが居ました。何でもないのに咳き…
○夏草やインターネットが繋がらない (なつくさやインターネットがつながらない) 通信網が全滅 2,3日前から電話にジージー雑音がして、会話が聞き取りにくかったのですが、相手の方の原因に違いないと思って済ませていると、そのうち全く通じなくなって…
○青嵐異界の扉開けしまま (あおあらしいかいのとびらあけしまま) 山じ風 今年何度目かの山じ風です。南の窓へ直接雨と風が吹き付けます、そのうえ近くの電線がピューピューと鳴ってなかなか眠れるものではありませんでした。 天空の一部が破れて、そこから…
〇セザンヌのりんごの皿や夏来る (セザンヌのりんごのさらやなつきたる) セザンヌとりんご セザンヌと言えば林檎の絵を思い浮かべるほど、セザンヌはりんごをたくさん描いています。 彼にとって、リンゴは生涯の親友の証だったのでしょうか。 彼は小説家の…
○ブイと鳴る草笛に鳩飛び立てり (ぶいとなるくさぶえにはととびたてり) 烏のエンドウ この辺には草笛が似合う景色がひろがっています。 椿の葉、麦の茎、カラスのエンドウなど、季節々の材料はいつでも手に入ります。私的には烏のエンドウが一番音階(リズ…
○葱坊主ぼうずは花になりにけり (ねぎぼうずぼうずははなになりにけり) 葱の花 葱坊主が膨らんでまん丸い花になりました。まるで彼らもタンポポの穂のように風に飛んで行く準備をしているかのようですが、種はちょっと根の周辺に散らばるくらいでしょう。 …
○紫蘇パセリ渾身に受く青時雨 (しそぱせりこんしんにうくあおしぐれ)雨の一日 しっとりと少し肌寒い日になりました。どこからか飛んできたままにしてあった、パセリや紫蘇の苗はこの雨に生き返ったでしょう。 2,3日前の陽気で、冷奴にしたとき、庭のこ…
○海風や生前整理して薄暑 (うみかぜやせいぜんせいりしてはくしょ) フランス旅行の整理 フランス旅行のツアーで親しくなってメールを交換する友人ができました。彼女は「生前整理」のアドバイザーをしているそうです。 私も「死」というものについては常々…
○初夏や今朝の味噌汁少し濃く (はつなつやけさのみそしるすこしこく) 風が爽やか 台所の窓を開けると爽やかな風が入ってきます。フェンスの凌霄花の木も伸びて葉を茂らせていました。その枝は、海の見える視界をじきに遮ってしまうでしょう。 味噌汁の味見…
○連休の渋滞長し春終わる (れんきゅうのじゅうたいながしはるおわる) 渋滞のニュース 一年365日のお休みをもっている我々は、何も若い人たちの邪魔をしなくてもと、なるべく連休や土、日は外出を避けています。 今年も5日には、首都圏を中心にかなりの…
○自販機に村の蛾の引き寄せらるる (じはんきにむらのがのひきよせらるる) 自販機の灯 少し前、田舎の国道などにも自販機が置かれるようになった頃、そこは村の若者たちのたまり場になったそうです。明るく照らし出された自販機の前で、百円玉を投げ合った…
○新緑やコンビニ建って町かしら (しんりょくやコンビニたってまちかしら) [:コンビニの灯 お店といえるものが一軒もなかったこの町に春、一軒のコンビニが建ちました。国道沿いの交差点の一角なのです。 二十四時間営業のコンビニは、あたりが真っ暗な中、…
○椅子一つ髪切り合うや若葉陰 (いすひとつかみきりあうやわかばかげ) 散髪 今頃は、柿の若葉がひときわ美しく輝やくようになりました。 髪を切って身もさわやかになれば、ちょっと外へ出て見たくなります。新緑の季節は、野山の空気を吸うだけで身も心も成…
○蝶々の窓にとびまた山にとび (ちょうちょうのまどにとびまたやまにとび) 連休は閉じ籠り 窓を開け放てば気持ちの良い気候になりました。 二階の机に引っ越しして快適になりました。窓の近くに蝶々が舞って来ました、蝶を見ていると窓ではあるけれど、団地…