2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ごめ渡る

◦引き潮の中洲の午后をごめ渡る (ひきしおのなかすのごごをごめわたる)

春祭り

◦山里の諸幡あがる春祭り (やまざとのもろはたあがるはるまつり)

芋植うる

◦輪作の今年は芋を植うる年 (りんさくのことしはいもをううるとし)

種芋

◦種芋の室出づる日も好天気 (たねいものむろいづるひもこうてんき)

耕し

◦夕餉までひと畝の耕し積みぬ (ゆうげまでひとうねのたがやしつみぬ)

苗札

◦苗札のせいか並べて売られけり (なえふだのせいかならべてうられけり)

目刺し

◦目刺焼く原発事故にゆらぐ昼 (めざしやくげんぱつじこにゆらぐひる) 原発事故発生以来落ち着かない日々を送っています。どんなにやきもきしてもどうにもならないから、まあいいや、われわれは藁に繫がって一蓮托生なのだからと開き直ってみたりもしていま…

白木蓮

◦空へゆく白木蓮の希求かな (そらへゆくはくもくれんのねがいかな) 木蓮の蕾みがだいぶ膨らみました。ご近所の木をモデルにしてカメラをあちこち向けてみました。どんな方向から見ても当のハクモクレンはみんな憧れるように空を見上げています。そのまま空…

春の鐘

◦明け六つの茜微かに春の鐘(あけむつのあかねかすかにはるのかね) 障子を開けてみると、山はまた新しい雪を被っていました。今朝の実相寺の鐘を撞いたのは、親子のどちらの方のお坊さんだったのだろう。最後の八つ目の小さく鳴る鐘が七つ目を急かせている…

春なかば

◦春なかば愁いはみ空仰ぎても (はるなかばうれいはみそらあおぎても) もう随分まえから7、8株の白菜だけこんな状況におかれています。そこを通る度何故か私の気持ちはざわめきました。居場所というテーマを投げかけるのです。

治聾酒

◦治聾酒を酌み交わしたる故人かな (じろうしゅをくみかわしたるこじんかな) 雨の音もなく春霖というのでしょうか、窓の外は潤んでいました。漸く開ける視野に古いお墓が並んで見えています。右へ少し傾いているもの、歯抜けのようになったもの、こちらから…

遍路

◦この道の輪廻かなしき遍路かな (このみちのりんねかなしきへんろかな) 暖かくなって下の大道や国道を、またお遍路さんの行く姿が頻繁に見られるようになりました。

東北関東大震災

危険レベル⑤に変更 8段階ある危険レベルが⑤に変更される。これはアメリカのスリーマイル島の原発事故と同じレベルである。 メルトダウン(炉心溶融)が始まって、3割程度の破損か。 IAEA(国際原子力機関)が到着。査察(放射線測定)が開始される。 19日…

春を奪ひて

◦三陸の春を奪ひて大津波 (さんりくのはるをうばひておおつなみ) ◦春燈を輪番にして分かち合ふ (しゅんとうをりんばんにしてわかちあふ) ◦蝋燭の春の灯に子らの眸ひかる (ろうそくのはるのひにこらのめひかる) ◦春寒やラジオ終日尋ね人 (はるさむやラ…

東北関東大震災

(福島第一原発、事故対処) ◦空からの放水(自衛隊CH47ヘリコプターが一機7、5屯の水を2機待機) ◦地上からの注入(警視庁高圧放水車11台による) ◦送電線から電源を回復し海水を使った冷却(午後にも着手) (ヘリによる投水) 1回目 9:48 2…

東北関東大震災

(4号機また火災) AM5:45ごろ 昨日と同じ4Fの部分が火災。 30分後炎は消えるが鎮火かどうかは分からない。 一時期周辺の放射線は800マイクロシーベルトを記録。 核燃料保管プール付近とみられる。 周辺地域13カ所で23、88マイクロシーベル…

東北関東大震災

(被災地の状況) 避難場の中には水や食料が一度も届いていない所もあり憂慮されています。 各国の救援隊がそれぞれの被災地に到着しています。 医薬品が不足しています。自家発電で照明は確保できていますが、透析のチューブが2日分しかありません。 福島…

東北関東大震災

今朝5時過ぎ東京電力の供給不足のため、関東周辺地域を5グループに分けて計画停電を実施するという報道が枝野官房長官から発表がありました。第1グループは(AM6:20〜10:00)(PM4:50〜8:30)の停電とし、随時3時間づつの計画停電を予定…

東北関東大震災

地震から2日後地震の大きさをマグニチュード9、0と改められました。 未層有の災害に背を向けて日々是好日などと言って句作している気持ちにはなれません。壊滅的な破壊の跡をしっかり見つめて、何が起こっているのか見定めていかなければならないと思いま…

東北地方太平洋沖地震

3月11日午後2時46分ころマグニチュード8、8の地震が発生しまた。 「東北地方太平洋沖地震」のお見舞い申し上げます。

うららけし

◦うららけし夢見ごこちの道祖神 (うららけしゆめみごこちのどうそじん)

菜飯

◦老いる日の野にあるままに菜飯食ぶ (おいるひののにあるままになめしたぶ) きのう惠ノ窪池の下の土手へ土筆の生えぐあいを偵察に行ってきました。寒波が戻ってきて、風は肌を刺す冷たさに、まだすこし早いだろうかと思いながら出かけましたが、土手を離れ…

春キャベツ

◦春キャベツ鵯の残りをいただきぬ (はるキャベツひよののこりをいただきぬ) 「鵯に突かれて商品にならんから、嘴のは入ったところだけ取り除いて食べて」と言って、真ん中が喰い破られた大きなキャベツをいただきました。 今年は鵯が大量にやって来ました…

春の潮

◦稚貝らも春の潮吹く鍋の中 今年最初のアサリが届きました。潮周りを見ると、土曜日が大潮だったから、下の浜で掘ってきたのでしょう。昨日は啓蟄と、いよいよ地上にいろいろなものが出て来て賑やかになります。しかし、いただいたアサリの方はもう少し砂の…

花鳥

◦花鳥と競はぬ鳩の夫婦かな (はなどりときそわぬはとのめおとかな) 二三日まえから、鳩の番いがうちの庭や塀の上を仲睦ましく歩いています。そろそろ巣作りの相談でもしているのでしょうか。 鳩の巣作りは春だけに限らず真夏を除いて年に数回卵を抱くよう…

菜の花

◦明日はしる道は菜の花咲けるかも 早速本屋さんへ行って買って来ました。きのうテレビで曾野綾子氏が紹介されていたのは「老いの才覚」だったのです。この田舎の書店にもすでに並べられていて、それは目立つように置かれていたから人気筋だったのでしょう。…

春風

◦春風にけむり棚引く製紙(かみ)の街 今朝のテレビに曾野綾子氏が登場していました。2000年の7月〜9月にあったNHK人間講座以来に見る彼女の姿です。すっかりおばあちゃんになられたとなあと思ったら(78歳)という字幕が出て納得しました。 実は私…

まだら雪

◦遠山の翳りさびしいまだら雪 夜半に霰の降る音がしました。今朝はまた山に雪がかかっています。春は逡巡するといいますが、やっぱりという思いです。 金比羅参道のうどん屋 昨日の讃岐うどん巡りは満濃町から金比羅へ出て、参道の店々を見て回りました。

雛(ひいな)

◦ひとり娘の嫁(ゆ)きて小さき雛(ひいな)かな ぶらりと讃岐のうどん屋巡りに行ってみました。わたし自身は特に麺類が好物という訳でもないのですが、四国の人にはうどん好きが多いように感じます。こちらに来た一期松山から叔母がやって来る時は、捏ねた…

春耕

◦春耕の轟きあまり海に入る 俳句を始めて今月でまる二年になりました。初めの頃は次々心に浮かんで来て句作が楽しかったのですが、この頃では苦しく感じるようになっています。 先日、古本屋めぐりをしていると、分厚く大きな「日本大歳時記」講談社のカラー…