昭和の日

             〇昭和の日通天閣と新世界

             (しょうわのひつうてんかくとしんせかい)

           

            〇ビリケンの蹠(あうら)輝く昭和の日 河童三子

            〇串カツと通天閣と昭和の日     々

            〇昭和の日団子汁など懐かしく    々

            〇昭和の日疎開と言った避難場    々

From Buru to grandson

          

   〈此の一句〉

   〇思出を語り伝へむ昭和の日     野田ゆたか(不詳)

春昼

            〇春昼や守一の蟻動かざる

             (しゅんちゅうやもりかずのありうごかざる)

          

           〇春昼の絵筆に蟻を赤くぬる       河童三子

           〇春昼や画布に落としぬ染みのあと    々

           〇春昼の猫描いて目閉じしまま      々

From Buru to grandson

    

   〈此の一句〉

   〇春昼や玻璃一枚の内と外     今井千鶴子(1928━2025)

若葉雨

              〇若葉雨ピカソの青い母子像

              (わかばあめピカソのあおいおやこぞう)

              

             〇浦の山明るく匿す若葉雨    河童三子

             〇開催の決定待つや若葉雨    々

             〇紫陽花の蕾に溜める若葉雨   々

From Buru to grandson

    

   〈此の一句〉

   〇逢ふもよし逢はぬもおかし若葉雨     杉田久女(1890━1946)

            〇蟻郡蟻村字蟻アリの家

             (ありぐんありむらあざありありのいえ)

            

           〇守一を探せば蟻の巣の横に      河童三子

           〇蟻の目に豆の芽塔のやうに立ち    々

           〇口づけのアイサツをする蟻の列    々

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   〈此の一句〉

   〇牡丹や安房崩すと通ふ蟻     河東碧梧桐(1873━1937)

囀り

           〇囀りに来て森深く迷ひ込む

              (さえずりにきてもりふかくまよいこむ)

         

            〇囀りや雀の宿へ誘わるる     河童三子

            〇囀りや山田をぬけて隣村     々

            〇囀りや引き籠る子の窓に来て   々

From Buru to grandson

   

   〈此の一句〉

   〇鶯も啼くぞ雲雀も囀るぞ     正岡子規(1867━1902)

日永

           〇日永し西へショベルカー首伸ばす

              (ひながしにしへショベルカーくびのばす)

           

           〇首伸ばし亀が餌欲る日永かな      河童三子

           〇石拾て歩けば浜の日の永し       々

           〇守一の絵を石に描く日永かな         々

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   〈此の一句〉

   〇鶏の仲間割れして日永哉     小林一茶(1763━1828)

春風邪

          〇こう降れば半平太とて春の風邪

             (こうふればはんぺいたとてはるのかぜ)

           

            〇行平に粥炊く朝や春の風邪    河童三子

            〇水洟の透き通りたり春の風邪   々

            〇春の風邪二日つづきぬ雨もよい  々

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   〈此の一句〉

   〇死を恐れず風邪を恐れて春の風邪     高橋悦男(1934━2024)